独り言

老犬介護と育児は似てるけど違う

おいおい、休日に一人で遊びに行くんかい。
おいおい、休日に一人で遊びに行ったのに今日は家で一日車をいじるのかい。
おいおい、子供が話しかけてるのにお返事は?
おいおい、注意ばかりじゃなくてたまには褒めましょうよ。
おいおい、「〇〇ちゃんって、パパ…いる?」って聞きにくそうに聞かれちゃったよ!

育児に関しては言いたいことはたくさんある。
だって二人の子供だ。
私一人じゃ産めねぇよ。

だけど老犬介護は少し違う。
チヨちゃんもたみちゃんも私が欲しくて迎えた犬だ。

13歳の時、3歳から一緒に育って犬を亡くし、その後実家では犬を飼ってくれなかった。
だから自分で飼えるようになったら絶対に飼うんだと決めた。

大学に入り、アルバイトをして、たまたま実家がペット可のマンションに引っ越した。
50万円ほど貯まったところで、ネットでペットショップのサイトを見ていたら目に入った一匹のパピヨン。
この子だ!と、迎えに行った。

その後色々あって早くに結婚して、最初に住んだ家の近所のペットショップで売れ残っていたたみちゃんと出会った。
この子を連れて帰りたいと決めたのは私。

育児ではよく夫に「子供の世話をお願いする」とか、夫が「育児を手伝う」というのはおかしいという意見がよく出るけれど、どちらかが強く希望して迎えたペットは違う。

2匹を迎えたいと強く希望したのは私。
2人で相談して犬を飼おうとしたわけでも、夫が飼いたくて飼ったわけでも、他の誰かから押し付けられたわけでもない。
私が飼いたくて飼った大事な犬。だから私が世話をする。

しつけが大変でも、病気になった時も、年老いて介護が必要になっても。

間違っても「介護に協力しろ」なんて強制出来ないし、手伝ってもらっておいて文句を言ったり、非協力的だなんて不満は言えないし思わない。

チヨちゃんがもう寝る時間なのでリビング消灯したいんですけど…
チヨちゃん寝かしつけてるのにどうして横で猫とバタバタ遊んでるの?
たみちゃんのお世話で手も目も離せないんだから、子供の世話はしてくれよ…
ってまぁ少し違う面で言いたいことはあるけれども。

そんな不満はあれど、一緒に暮らす中で私と同じように大切に思ってくれて、世話を協力してくれたり、散歩に行ってくれたり、介護で手一杯で夕飯が手抜きでも家が汚くても文句を言わなかったり、私がどうしても動けない時や体調をひどく崩した時に世話や通院を代わってくれたことは、家族として当然の行いではなく、感謝すべきこと。

私が迎えたいと言って迎えた犬を家族として受け入れてくれて、医療費が家計以上にかかっても何も言わず(私の稼ぎがないとさすがにピンチだったけど)、存分に介護させてくれていることは、感謝してもしきれないこと。

「育児丸投げでごめんね、いつもありがとう」とか無いので私も言わないけどさ。
それに育児に関しては言いたいことは富士山くらいあるよ。
言ってもどうしようもないと諦めていることはチョモランマ級よ。

だけど私が私らしく生きるためになくてはならない存在を、こうしてきちんと守るために家庭を守ってくれたことは紛れもない事実で、感謝しかない。

犬に対しても思う。

人間は親も子供もお互いを選べないけれど、犬は違う。
様々なルートはあるけれど、うちの場合はお店で売られていた犬を、私が選んで私が買った。
私が買わなければもっといい家の子になれたかもしれないと思わせないような一生を送らせる責任がある。

自分が望んで自分の元に迎えた命。
誰かに期待したり依存したくなった時、初めて腕に抱いた時の決意を思い出す。
私が潰れそうになった時、真っ直ぐな目でこっちを見て、涙を舐めてくれた日を思い出す。

介護は24時間休みがない。だけど終わりがある。
出来ることなら、一瞬も離れたくない。
後悔はしたくない。